「テレビは終わった…」だの「漫画がつまらない…」だのと、何かとオワコンと揶揄される昨今。
そのくせお偉方は「最近の若者の〇〇離れは深刻だ」とかおっしゃられるのは出来の悪いコントにしか見えない…と言ったら怒られるだろうか(笑)
しかしレギュラー番組を10本以上抱え、今や売れっ子芸人としての地位を確立している有吉弘行の発言は真意をついていると思わざるを得ないのだ。
「面白い」を潰すのは大体大人?
その有吉がメインパーソナリティを務める、JFN系列のラジオ「有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER」の3月5日(日)夜8時~の放送において、テレビ局に届くクレームに対し持論を展開するという場面があった。
有吉が1週間のニュースに切り込むと言うコーナーで、「TikTokが18歳未満の利用者には1日60分の視聴に制限」という機能がスタートしたことが取り上げられた。なんでも「60分ごと延長する場合はパスコードを入力する必要がある」という機能らしい。
苦情をテレビ局に入れてるの、70代の人なんじゃない?
有吉は「(子供が)自分で判断任すんだろ?『60分過ぎましたよ!観るんですか?>はい!』って(笑)」「親が止めたって観るよ!どうやって止めるんだよ!バットでぶん殴られて終わりだろ(笑)」と機能の脆弱さに苦笑いしていた。私もそう思う(笑)
その一方で「超有名になると苦情が届くんだろ?TikTokのせいで…とか」などと、企業側の苦慮も慮っていた。
その際「携帯手放さなくてYouTubeばっかり見てて、親が困ってるって言うじゃん?もし子供が何かしたら、悪いのは全部YouTubeじゃん」「“あんなことしたら子供がマネするじゃないか!”って苦情をテレビ局に入れてるの、70代の人なんじゃない?」と、なぜかテレビ局にクレームが入ることに対し、有吉らしい毒舌で返していたことが印象的である。
無菌室を作って満足するのは誰なのよ
最近では「BPO案件」など揶揄される行き過ぎたクレームにより、テレビがつまらなくなったのは私のような素人の肌感覚でもわかる。
「昔はよかった…」などとジジイくさいことは言いたくはないが、私が子供の頃のテレビなどはそりゃひどいものが多かった。家族の団らん時間におっ◯いは映るし、警察もののドラマではバカスカ銃を打ち、取調べでは殴る蹴る…、収録中に普通にタバコを吸ってるなんてのもあった。
もちろん眉をひそめるシーンも多かったが、それ以上にただバカみたいに笑えることの方が多かったと思う。思い出補正と言われればそれまでだが…。
しかし「あんなことしたら子供がマネするじゃないか!」と苦情を入れ、それらを取り除いたとしたところで、安心する世界が出来上がるのだろうか?
それを示すかのように、規制が比較的緩いSNSやネット配信の視聴率(再生数)が爆発的に伸びていったのが何よりの証拠と言えるだろう。
しかしだ!テレビを締め付けたからネットに流れた…という図式にしても間違えではないと思わないだろうか?そりゃ我々視聴者は、いつだって「面白いもの」を観たいだけなんだもん(笑)
結局はいわゆる「大人」が危ないものは事前に撤去することで、子供たちの安全を守ってると言いたいのだろう。
まぁ…炎上させて広告費が稼げればそれでよし!という手法が取られ、日増しに規制が厳しくなるのは当然の流れとも言えなくはないが(汗)
観る人が間違えなければいいじゃん
正直、いっぱしの少年時代を普通に過ごしてきた元少年の私から言わせていただければ、「規制したって観たい奴は、どうにかしたって観るもんだ」と言いたい。
私の少年時代などネット黎明期もいいとこで、今みたいに「なんでもネットで…」なんて気軽には見られなかったが、それでも友達同士でビデオテープを回して観たり、見ちゃいけない本も回し読みしたもんだ。
家族の団らん時間におっ◯いが映れば食卓には気まずい空気が流れ、親が眉をしかめるシーンがあれば「アレはダメなことなんだな…」と横目で肌で感じつつ…外ではしっかり観ちゃうんだ!悪いことしてるんだ…って実感しつつね(笑)
いくら家で締め付けたって無理…というか、外では大人が普通に遊んでたりするし。
有吉が言っていた「苦情をテレビ局に入れてるの、70代の人なんじゃない?」という人も、私同様に元少年少女で同じ経験をしているはずなのに、なぜ締め付けようとしているのか理解に苦しむところである。
結局はイケナイシーンを観た時に「あれはイケナイことなんだな」と、物の善悪を個人個人が判断できればいいだけなのに…。それを教えるのが大人の役目だと思うのだ。それは無菌室では絶対に体験できないことだとは思わないかね?
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