いや~今期覇権ドラマ確定ですな!それだけに続編の情報が全くなかったのには、一抹の寂しさを感じるばかり。
とはいえ大泉くんの演技は最高だったし、京本大我というニューカマーも発見したし…、何よりドラマとしてのクオリティも大満足である。
しいて言えば、やはり彼らの姿を拝めれば最高だった。

今期ドラマに少ないスッキリ感
『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS、以下『ラストマン』)は、毎週日曜日21時に放送されている1話完結の完全オリジナルストーリー。
主演は福山雅治と大泉洋のダブル主演。
福山が演じるのは「どんな難事件も必ず最後に解決させることから“ラストマン”と呼ばれていた」という全盲のFBI捜査官・皆実広見(以下、皆実)。
大泉はその皆実のアテンドを命じられた、警察庁人材交流企画室の室長・護道心太朗(以下、心太朗)を演じる。
脚本は『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(2021年、主演:鈴木亮平)や『マイファミリー』(2022年、主演:二宮和也)など、日曜劇場で数々の大ヒットドラマを担当してきた黒岩勉。サスペンスやミステリーを得意とするだけに、今作も予想のつかない目まぐるしい展開のミステリーを期待したい。
視聴率は14.7%→13.1%→12.0%→12.4%→12.8%→12.1%→12.9%→12.6%→12.7%→13.4%と全10話通して2桁視聴率をキープ!平均視聴率も12.87%と今期の覇権ドラマと言い切った私の鼻も高い。(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)
最終話ざっくりあらすじ
皆実の両親が殺され…皆実自身も視力を失うこととなった41年前の真相が、ついに明らかになる…。
41年前の事件を捜査していた皆実と心太朗だったが、接触する人間が次々と命を落としてしまい、もはやこれまでかと思ったが…真犯人は意外にも近くにいた。
犯人がわかっただけではなく、皆実と心太朗に意外な共通点があった……。
脚本家「黒岩勉」覚えとこっと
私としても、回を進めるごとに護道家の人間が怪しいと睨んでいたが…まさか心太朗の養父・護道清二(寺尾聰・以下清二)が黒幕だったとはね。さすがに予想外だったわ。
それに、皆実と心太朗が実の兄弟だったことも意外すぎて、鑑賞中にもかかわらず呆気に取られてしまった。
当初心太朗の実父・鎌田國士(津田健次郎、以下心太朗の実父)が犯行を認め、あまつさえ心太朗を護道家の養子にすることを願ったのは…不可解!と一刀両断した私だったが、皆実と心太朗が実の兄弟だったという観点を知ると、景色はガラリと変わり同情の念に駆られたのは言うまでもない。
ほんと良くできたドラマだったなぁ。
脚本家・黒岩勉が同じく脚本を務めた『マイファミリー』(2022年、主演:二宮和也)も、最後はスッキリとした記憶があるだけに、この黒岩勉という名前は覚えておいて損はなさそうだ。
役者が最高じゃないの
『水曜どうでしょう』(HTB)のファン…いわゆる「藩士」であると自負している私としては、大泉洋を観たいがために見始めた同ドラマ。
同じ事務所の先輩で、大泉がモノマネをし毎度爆笑を掻っ攫っている福山雅治との共演。絶対にネタだろ?っていうやりとりも多く最高に楽しかった。
しかし…このドラマでは、彼ら以上に目を引く最高の役者を発見することができたのも、また最高のドラマと思わせてくれるゆえんとも言える。
以前にも書いたが、バスジャック犯として登場した京本大我は、私が知りうるジャニーズ事務所のアイドル像とはかけ離れた、最高の演技だったと思う。

それ以上に最高と思えた役者が、もう1人いた。
それは本業は声優と言っても過言ではない津田健次郎(以下津田)だ。近年でも『呪術廻戦』七海建人や『チェンソーマン』岸辺など、超有名作品の主役のCVを数多く務めている。
そんな津田だが、この作品での役者っぷりは「最高」という言葉では語り尽くせないほど「最高」だった!
セリフ数は少なかったが、存在感が並外れたもので…個人的には大泉・福山の次に居たと言っても過言ではないと思う。並み居る役者陣の中でこの存在感を放てる役者はそうそう居ないだろう。
続編はいつですか?
今期のドラマでは、結末も含めすっきりしないものが多かっただけに、この『ラストマン』というドラマが覇権を取ったのは納得である。
ほんと続編や映画化のニュースを期待していたのだが、今のところその情報は現れていない。
しかし最後に「また来週」と発言したり、テロップに「また会えるまで…」と書いたり、公式SNSで「ラストマンズの絆はこれからも続きます」と綴ったり…プンプン匂わせは充分!
是非とも期待したいところではある。
が、一つ要望があるとすれば、最後のシーンで皆実のエスコートをした一般人…あれは藤村くんや嬉野くん(共に『水どう』ディレクター)でも良かったのではないか?テレビ局の枠をこえてでも実現して欲しかったなぁ
各話感想一覧
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『ラストマン』最終話。意外な結果&最高の役者発見で大満足なだけに…続編情報がなくつまらない!
『ラストマン』最終話。脚本家・黒岩勉恐るべし!これほど最高なドラマは久しぶりに見た気がする。それに…以前の京本大我もそうだったが、このドラマで新たな魅力に気がついたもう1人の役者…津田健次郎も最高だった!続編はいつ? -
『ラストマン』第9話。41年前の事件の全貌が見えてきた!しかし…単独行動が予定調和すぎてつまらない
『ラストマン』第9話。今話はかなり意表をつく展開が多く楽しめた。『マイファミリー』でハラハラドキドキさせられた身としては、やっと脚本家・黒岩勉の本領発揮といったところか?残す最終回で伏線回収できるのかが心配ではある。 -
『ラストマン』第8話。事件はつまらないが必殺仕事人のDNAは確実に受け継がれている?通常の事件も意味はあるのか…
『ラストマン』第7話。我々世代で「京本」といえば「政樹」なのだが、これを機に「大我」になりそうだ。そんな気配漂う京本大我の熱演に感動した!とはいえ、本筋の41年前の事件が停滞していてドラマ自体はつまらないものだった。 -
『ラストマン』第5話。なんか事件があっさりでつまらない。ようやく皆実の魂胆が明らかに…
『ラストマン』第5話。今回はインフルエンサーの「承認欲求」がテーマ。だがそんなテーマなんかどうでも良いほど事件があっさり解決してしまい、サスペンスものとしては本題が疎かすぎてつまらない。まぁそうせざるを得ない理由はわかる。 -
『ラストマン』第4話。リアリティの無さがつまらない。痴漢はする方もされる方も…冤罪被る方も不幸になるだけ!
『ラストマン』第4話。今回は「痴漢」をテーマに進んだのだが…作中にリアリティが無い場面が多く、どうにも興醒め感が否めなかった。それに、大泉洋の使い方に対しても違和感がある。彼に気持ちよくモノマネさせているようでは…生きないぞ。 -
『ラストマン』第3話。特筆することがなくてつまらない!ただの普通の刑事物ドラマすぎる…
『ラストマン』第3話。今回は…見逃したとてなんの問題もないくらい進展のない回。巷では皆実が「実は目が見えている?」と疑惑を持たれているのだが、それに関して私としては実体験を通してキッパリと否定したい! -
『ラストマン』は内容が全く入ってこない!それはひとえに大泉洋のせいである
我々にとって『ラストマン』の主役は大泉洋である。まぁそのおかげで内容が入ってこなかったんですけどね(笑)2回観たところ内容にも大満足!今期ドラマで1,2を争う期待値だったが…これは今期の「覇権」待ったなしか?
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