タイタニック見学ツアーの潜水艦が音信不通になり、すでに酸素の残量がなくなってもおかしくない現在。
各局のニュース番組ではある程度の時間を取って報じているのに…フジテレビは6月24日の土曜日に『タイタニック』を放送するという。
流石に空気読めなすぎでは?自国の事件・事故だったら対処するくせに…。THE YELLOW MONKEY『JAM』を想起したのは私だけではあるまい。
そりゃ遠い国の出来事だけどさ…
タイタニック号とは111年前に氷山に衝突して沈没した豪華客船。浮沈船と言われるほど高度な安全対策が施されていたが、度重なる不幸・不手際により沈没してしまったという。
現在でも多くの有識者が事故の原因を探っているが、処女航海で大西洋横断のスピード記録「ブルーリボン賞」を狙い必要以上に速度を出した…とか、事前の火災による防御壁の劣化…とか。はたまた陰謀説までさまざま提唱されているが、いまだに確たる原因は不明である。
しかし乗員乗客合わせ2000人を少し超えるほどで制限人数を下回る数だったが、当時は定員分の救命ボートを備える義務もなく乗員の不手際などもあったため、多くの人間に救助の手が差し伸べられることはなく、助かったのはわずか710人。犠牲者数は1,513人にも達し当時世界最大の海難事故と言われていた。
まぁ、我々にとってタイタニックとは…レオナルド・ディカプリオ主演の『タイタニック』だろう。
パニックになればより早く…
そのタイタニック号を見学するツアーがあるらしい。米国の有人潜水艇「タイタン」が、乗員乗客5名を載せ、18日午前海中に潜ったあと連絡がとれなくなっている。
現在アメリカやカナダの沿岸警備隊などが懸命の捜索を続け、海の中で音のようなものが感知しその海域の周辺に遠隔で操縦できる無人の探査機などを投入して捜索を続けているているが、未だ救出には至っていない。
5人が乗った潜水艇には、緊急用の酸素などを含め96時間は生命を維持できる装置が備わっているようだが、その酸素が切れるのが日本時間22日の夜ということらしい。パニックになればより早く酸素を消費することも考えらえるが…。
前述の感知した音についてイギリスの公共放送BBCは、「音は潜水艇からのものではなくただ自然によるものだろう」とアメリカ軍の原子力潜水艦の元司令官の話として報じているが…果たして発見・救助は叶うのだろうか?
国内国外の基準で良いのだろうか?
世界中が固唾を飲んで見守る中、フジテレビは24日と7月1日に土曜プレミアム枠でレオナルド・ディカプリオ主演の映画『タイタニック』映画のデジタルリマスター版を放送を予定しており、その動向に注目が集まっていた。
しかし22日現在、中日スポーツの取材によれば「今のところ放送予定で、変更の可能性はない」とフジテレビの担当者は答えたという。
これにはネットを中心に「空気読めないなぁ~」「差し替えたほうがいいんじゃないか?」と異論が続出する一方、「予定してたんだろ?」「実際あんまり関係ないでしょ」と容認する意見もあり、賛否両論飛び交っている状況だ。
しかしこれが日本国内の問題だったらどうしただろう?
過去には京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」が放火され33人が死亡した事件の後、毎日放送は予定していたアニメ番組「炎炎(えんえん)ノ消防隊」の第3話の放送を休止。
北海道・知床での海難事故が起きたとき、なにわ男子・道枝駿佑主演の連続ドラマ「金田一少年の事件簿」(日本テレビ)の第2話『聖恋島殺人事件』が放送延期された。そのとき日本テレビは「第2話が海に囲まれた孤島で起きる殺人事件が題材とし、先月23日に発生した知床の事故を『想起させるおそれがある』として配慮した」と説明していた。
日本国内の事件なら延期して、外国の事件ならそのまま放送とは…あまりにも冷たすぎやしないだろうか。
正解がないだけに繊細に扱うべき?
もちろん外国の事件で放送延期になったものもあるにはある。例えば、アルジェリアで起きた人質事件に配慮し、日本テレビのサスペンスドラマ『リバース~警視庁捜査一課チームZ』が延期されている。
全て一律に対処すべし!とは言わないが、今回の事故は「タイタニック号」そして「沈没」という類似点が多すぎるように思えるだけに、延期の決断も求められるのでないだろうか?
「タイタン」の発見・救出のニュースを期待するとともに、今後のフジテレビの対応も注視しておきたい。
追伸)
潜水艇「タイタン」のを運営するオーシャンゲート・エクスペディションズのCEOの妻が、沈没したタイタニック号で亡くなった夫婦の玄孫だったのは何の因果だろうか…。
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