着々とカフェ経営へと突き進み、明るい未来が見えはじめてきたのだが…どうしても金に群がる汚い大人の影がチラつき不安が拭えない。
しかしカフェ経営は夢が広がりますね。主人公たちを観ていると胸躍るところがありますが…どうして東京で勝負するんですかね?元手があれば東京で勝負するのが良いのだろうか?
ネット上では「視聴離脱」宣言が多く見られたが、その理由も合わせて考えてみたい。
個人的には面白いのだが…
『日曜の夜くらいは…』(テレビ朝日、以下『日ぐら』)の主演は清野菜名で、脇には岸井ゆきのと生見愛瑠。脚本は『ビーチボーイズ』『最後から二番目の恋』(ともにフジテレビ)を手掛けた岡田惠和のオリジナル作品である。
古ぼけた団地、郊外の借家、街中を空しく走るタクシー。時代に取り残され、活気を失い、どことなくもの寂しさが漂うどこにでもある光景に、特筆すべき要素はない。
テレビ朝日『日曜の夜くらいは…』より
ふと普段の生活の中に、こんな哀愁を感じたことはないだろうか?そんな人には刺さるドラマと言っても過言ではない。
初回世帯平均視聴率は5.6%、第2話以降の視聴率は今のところ発表されていない。(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
第5話ざっくりあらすじ
「3人でカフェやろうよ!」という目標がうっすら定まった岸田サチ(清野菜名、以下サチ)と樋口若葉(生見愛瑠、以下若葉)、野田翔子(岸井ゆきの、以下翔子)の3人。
友達ができ将来の目標も見えてきたこともあり、3人とも生活に色がついたように明るくなっていた。サチは料理中に無意識で鼻歌を歌うまで浮ついている。
しかし翔子や若葉は、サチのように浮つけないまま…。
翔子は実家とは不仲で1人外に飛び出して生活していたのだが、勤務先に兄が突然現れ父が亡くなったことを知らされる。その時に兄から「遺産の放棄」を求められた。
兄が自分のご機嫌を取るためにペラペラ話すことや、その行為が全て「遺産の放棄」のためとしか思っていないことが悲しかった。それを紛らわすためにやけ酒し寝てしまったことで、グループラインに返信できず、サチと若葉を困らせていた…。
若葉は2人と違い、茨城県で祖母と暮らしていて…サチたちが日常でばったりと素敵カフェに出会えることを羨ましく思っていた。翔子がグループラインに返信せず、サチが居ても立っても居られず飛び出した時も、近くに住んでいないことを苦々しく感じていた。
若葉も「東京に行きたい、2人の近くにいたい」と思っていたのだが、祖母を1人にするわけには行かないと決断できずにいた。しかしついに決断し祖母に打ち明けると「いいね!一緒に行こう」とあっけらかんと話す祖母に驚きを隠せない…。
そんな若葉も東京に現れ、3人でカフェ経営への一歩を歩み始めた……。
光がさせば影が生まれる…
うむ。心底明るい未来に輝いている。元手もあって仲間もいてやりたいことが見つかったのなら、そりゃ明るくもなるってもんですな。
これを羨ましいと思うか思わないか…これがこのドラマのキモであると言ってもいいだろう。
しかし、ネットを中心に「視聴離脱」の声が多く、いまいち人気作となっていない『日ぐら』。私にとってはその理由がいまいちわからない。大人になってからの女性の友情物語なのに、肝心のキャストが女性ウケしてないことが原因らしいですな。
いや、言ってることはわかるのですよ。清野菜名は生田斗真と結婚しちゃったし、岸井ゆきのも『アトムの童』(TBS)に出演した際には山﨑賢人と松下洸平と共演していた。これらの件でネット上が騒いでいたのは記憶に新しいところである。
しかしね…そんなこと気にしてたらドラマなんて観られませんですよ。肝心な大人になってからの友達と何かを成し遂げる…ここにライドしないともったいない。大人になってからの友達なんて、作りたくても作れないもんですよ。
とは言え、金の亡者であるサチの父や若葉の母も未だ周囲で動いているシーンが描かれているだけに、彼女たちの今後が順風満帆とは未だ思えない。翔子の家庭も気になるところ。
金の亡者たちが改心して…なんて展開になってほしくはないので、いかに距離をとるかにかかってくるとは思うのだが、今のところどうやって距離を取るかが定かではないにも関わらず、カフェ経営の話ばかり進むのが怖くてしょうがない。
ある程度話が進んだ上で、足を引っ張るものが現れる展開は実社会でも往々にあるのだが、これが実に興醒め以外の何ものでもないだろう。
視聴率が明らかにならないのも気になる
前述の通りネット上では「視聴離脱」の声が多い『日ぐら』。個人的にはとても楽しく観ているのだが、流石にネット上の声が気になってしまう。
視聴率が伴っていれば、ネット上の声なぞ一笑に付せることもできるのだが…未だに発表されていないだけにもどかしい。
男性と女性で観点が違うのかなぁ?
各話感想一覧
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『日曜の夜ぐらいは…』第8話。新しい人間関係とはこの形が理想か?しかし…理想にしか過ぎずつまらない…
「つまんねぇ人生…」こんなことを言っていた彼女ら。今はそんな影すら見えないほど光り輝いて見える。そんな彼女らが築き上げた人間関係こそ、これからの時代に必要な姿なのではないだろうか?このドラマは「社会派ドラマ」だった。 -
『日曜の夜ぐらいは…』第5話。カフェ経営への第一歩も不安が拭えずつまらない。「視聴離脱」宣言が多い理由は…
「つまんねぇ人生…」誰しもが抱く日々の鬱屈を一発大逆転できる大金でカフェ経営を目指す3人。しかし…明るい将来に輝けば輝くほど、影をさすのが人生。どうしても金の亡者の汚い大人の影がチラホラ見えるのが気になってしょうがない。 -
『日曜の夜くらいは…』第4話。登場人物に感情移入すればするほどつまらない。と言うより辛い…。
「つまんねぇ人生…」誰しもが抱く日々の鬱屈を一発大逆転できる大金を手に入れた3人だが、各々悪い人間(身内)に振り回される鬱展開。番組後半には将来の展望に光がさし笑いあう彼女たちがいたのだが…どうにも安心できないのが怖い。 -
『日曜の夜くらいは…』第3話。容易に想像がつく展開でつまらない!
「つまんねぇ人生…」誰しもが抱く日々の鬱屈を一発大逆転できる大金を手に入れた3人だが、各々過去のトラウマなどにより有効活用できない。そんな中お金の匂いを嗅ぎつけた醜い人間の魔の手が…。悪い人間の見本市展開に少々辟易する。 -
『日曜の夜くらいは…』第2話。なんか…嫌な予感がする!胸くそ展開を想像すると辛すぎて観ていられない…
「つまんねぇ人生…」誰しもが抱く日々の鬱屈をささいな幸せで乗り越えている。登場人物の背景が徐々に明らかになってきたのだが、バスツアーで購入した宝くじが当選。山分けの約束を果たそうとするのだが…なんか嫌な予感がする。 -
『日曜の夜くらいは…』人生につまらなさを感じている我々に刺さるドラマな予感も、第1話は進展なくてつまらない…
「つまんねぇ人生…」そう呟く声がテレビから聞こえ観ることを即決したドラマだったが、これは安易に観てはいけないドラマだったかもしれない…と気づいた時には時すでに遅しである。傷がえぐられるか癒されるか…最後まで観てみたい!
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