いや、コメディ要素も必要ではあるのだが…このドラマを観ていると、そのコメディの部分にこそ重要な要素が込められているような気がして、一瞬でも気が抜けないところが困る。
それにしても、私の「殺人鬼=虎松」説と「南十字=連続殺人鬼」説のどちらも合ってそうな気がして我ながら恐ろしい!
果たして私の鼻はどこまで伸びるのだろうか?

シリアスだけでは苦しいか?
毎週火曜21時からテレビ朝日で放送されている『unknown』は、高畑充希と田中圭のダブル主演。
原作はなく完全オリジナルストーリー。おっさん同士の恋模様を描き社会現象を巻き起こした『おっさんずラブ』の製作陣が5年ぶりに再結集。
大切な人が、これまで誰にも言えずひっそり抱えて生きてきた秘密(=unknown)を知った時、それでも変わらず相手を愛し続けることができるのか…。
テレビ朝日『unknown』公式サイトより
視聴率は7.6%→6.1%→6.2%→5.6%と右肩下がり。回復を目指した第5話だったが…5.2%と最低記録を更新してしまった。(ビデオリサーチ調べ。リアルタイム、関東地区)
第5話ざっくりあらすじ
首を切られ血液を全て抜き取られるという連続殺人が起こっている街で、その犯行予告ではないかとされる落書きがある。
新たに「514」のナンバリングされた落書きが発見される。その絵を描いたと疑われるのが、「わっしょいクリーニング」を経営するシングルマザ―・五十嵐まつり(ファーストサマーウイカ、以下まつり)の一人息子・五十嵐大五郎(曽田陵介、以下大五郎)だった。
大五郎は取調べでも否定するが、本庁捜査一課の警部・南十字初(新納慎也、以下南十字)は大五郎を犯人と決めつけ、5月14日に起こるであろう新たな殺人を防ぐために、早く身柄を送検することを考えている。
交番勤務をしている朝田虎松(田中圭、以下虎松)は、大五郎がそんなことをする人物ではないと考え、本庁捜査一課の刑事・闇原漣(井上祐貴、以下漣)とともにアリバイを探す。
漣の姉で虎松の婚約者で吸血鬼・闇原こころ(高畑充希、以下こころ)は、週刊誌の記者として事件を追い、虎松と漣と合流し3人で大五郎の足跡を追った。
その結果、大五郎は事件当日に事件現場から遠く離れた隠れ家で、母の日に感謝を伝えるため母・まつりの似顔絵を描いていたことが分かり大五郎は解放される。
大五郎はその絵を持って心配する母に会うため、近所の居酒屋「どんぞこ」へ向かうが、そこに母・まつりの姿がない…心配する大五郎とこころは「わっしょいクリーニング」とそこには血を流し倒れている母・まつりの姿が!
今日は犯行予告がされていた5月14日だった……。
コメディに隠された意味
事件に関するストーリー展開は、ミステリーものとして上質で好感度高いのは今まで通り。安心感すら漂う。
しかし…時おり挟まれるコメディ要素が、かなり観ていて疲れる。
というのも、私的にこの『unknown』というドラマは「コメディに隠れて真実を語っている」と思っているので、コメディ要素にも気が抜けない。一言一句真剣に観てしまうので、コメディでクスッと笑っている暇なんぞないのだが…コメディも上質なので思わず笑って考察ができない事態に陥って困るのだ。
今話も冒頭からこころとカメラマンでこころの仕事の相棒・加賀美圭介(町田啓太、以下加賀美)がキスしているところを虎松に見つかってしまう。いや、あえてバレるためにキスしたようなもので、虎松が激しく詰め寄るシーンがあったが、これがコントにしか見えないレベルだった!
やはり前回予想した通り「加賀美は宗像一家の生き残り」で、虎松の本性を暴こうとしているふうに見えるので、そう考えると「殺人鬼=虎松」説は相変わらず揺るがない。
さらに言えば、宗像一家を殺害した当時の映像が流れる時、虎松の父・一条彪牙(井浦新、以下彪牙)のナイフの持ち方が逆手なのが気になるところ。虎松が刺したナイフを引き抜いて身代わりになったのではないだろうか?
ローマ字書けない問題
そうなると大五郎の頭の悪さというコメディタッチの意味も考えねばなるまい。
大五郎は自分の名前をローマ字で書けず「daykoro」と書いている。実際大五郎が書いたかは不明だが、大五郎が描いた母の似顔絵に書かれた英文メッセージも間違っていたので、大五郎が書いたと推察できる。
これはネット上では「『day=日、koro=殺す』というスラングでは」という推察が多く書かれているが…私の考えは少し違う。
大五郎の母・まつりはネットゲームにハマっており、そこで繋がったゲーム仲間の漣は好意を寄せる…という話がある。そこでまつりは「IRUTAM」というハンドルネームを使用し、蓮は「IRUTAM=MATURI」とアナグラムだと気がついていたことから「daykoro」もアナグラムとする見方が正しいだろう。
とは言え、組み替えても名前になるキャラクターは現状いない。流石にまた登場していないとは考えにくいが、ジムで一緒に汗を流していたMEGUMIが新たに相関図に乗ったことを考えると、端役だと思っていたキャラが…というのもあるか?
未だ全て提示されてないのか?
そう考えると、犯人を予想するには時期尚早とも言える。
しかしながら、ラストに南十字から怪しい電話がかかってきた描写は「連続殺人鬼=南十字」説の補強には十分。
なので、第5話が終わっても尚、私の予想は「殺人鬼=虎松」説ならびに「連続殺人鬼=南十字」説を推そう!
でも、正直MEGUMIも怪しい。名前の「暁」を調べると「暁=その事が起こったその時。はっきりする。」などとあるんだもの。いや、占い師という職業を暗示しただけ…と思いたい。
各話感想一覧
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『unknown』最終話。持論「連続殺人犯=加賀美」が正解も…犯行理由がつまらない。もう一方の事件は宙ぶらりんで消化不良だ
自説「連続殺人犯=加賀美」は正しかった!しかし喜べるような背景ではなく「優しい嘘」による不幸の連続には胃が痛む。とは言え…あまりにも積み残したフラグが多すぎて憤りの方が多い。過剰なコメディとかラストの映像とか…意味あったん? -
『unknown』第8話。衝撃の結末?持論「連続殺人犯=加賀美」が立証されたようでつまらない…と思ったが大どんでん返し!
自説「連続殺人犯=加賀美」が立証されたかに思えたのも束の間…まさかの大どんでん返しが待っていた。それにしても意外すぎる犯人で、にわかに信じがたい。というよりも、私にとっては真犯人より真犯人らしい人物が浮上したのだが… -
『unknown』第5話。シリアス展開の裏のコメディ要素がつまらない。そろそろシリアス一辺倒でもいいのだが…
前回打ち出した「虎松=殺人鬼」説と「南十字=連続殺人犯」説がかなり補強された気がする第5話。このドラマはコメディシーンの裏に真実があるとも読み取れるので、一瞬たりとも気が抜けず観てるのが疲れる…。 -
『unknown』第4話。予想通り「虎松=殺人鬼」説が濃厚か?公式のヒントの出し方がつまらない…
前回打ち出した「虎松=殺人鬼」説がかなり補強された気がする第4話。それには公式が出すヒントの信憑性を考えなければならないが…まずは信じてみようじゃないか!そうなると「連続殺人鬼」の予想もある程度立つだろう。 -
私の予想は「虎松=殺人鬼」だ!『unknown』第3話で虎松の過去が明らかになるも…その程度ではつまらない!
ポスタービジュアル「女性=唇、男性=瞳」が赤いことから推察した前回。一瞬私の推察は外れたか…と思ったが、今回新たに提示された情報を精査し新たな推察が成り立ったものの、前回の推察を超えたショッキングなものになってしまった。 -
『unknown』コメディ過ぎて「つまらない」と批判たっぷりも…社会問題に切り込むにはちょうど良い塩梅!
初めは観るつもりではなかった『unknown』。コメディ調の演出には批判が多く「視聴打ち切りだな」なんて声もあったが、私は観れば観るほど引き込まれるものがあった。その理由は…コメディの皮を被った社会派ドラマに思えたから?
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