バルサとヴィッセルのレジェンドとしての花道…
サッカー・スペイン1部に所属する名門FCバルセロナが、6月6日にヴィッセル神戸と対戦(国立競技場)することを発表しました。
今シーズン圧倒的な強さで、4年ぶりのラ・リーガ制覇が目前のバルセロナ…、現在Jリーグ首位を走るヴィッセル神戸との対戦…、カード自体は面白い内容ではあるものの…。
このまま行けばバルサはリーグ優勝後のオフシーズン…、対するヴィッセルはリーグ真っ只中とコンディション、モチベーションの差は言うまでもなく、文字通り「親善試合」といった状況です。
それでも、バルサの育成アカデミー「ラ・マシア」の最高傑作と呼ばれたクラブのレジェンドであるアンドレス・イニエスタ選手が現在所属するヴィッセル神戸。
下部組織から数えて22年を過ごしたイニエスタ選手が「バルサと対戦したくない」とした理由で欧州クラブを移籍先候補から除外し辿り着いた神戸の地。
イニエスタ選手が所属したFCバルセロナとヴィッセル神戸の両チームの対戦ということで、「ガチンコ」と言わないまでも楽しみは膨らむばかりです。
ただ当然ながら、そんな注目を集める試合が単なる「親善試合」という訳ではないのは周知の事実で…。
今夏にヴィッセル退団が囁かれているイニエスタ選手の「神戸ラスト試合」…、はたまた現役生活最後の試合になるのでは…と目されています。
強行開催とも言える金の匂い…。
バルサ、そしてスペインサッカー界のレジェンドであるイニエスタ選手の最後の花道になるかもしれない…と考えただけで国内のみならず海外のサッカーファンからも注目を集めそうな同カードですが、少々異論の声も。
今回の来日を発表したFCバルセロナのリリース直後に日本サッカー協会(以下、JFA)が発表した「2回戦 ヴィッセル神戸戦の日程変更について」とした声明で…。
「試合日程をヴィッセル神戸からの申し出を受け天皇杯実施委員会での協議を経て6月14日(水)19:00に変更することを承認決定いたしました」とし、本来6月7日に天皇杯2回戦が予定されていた神戸の試合日程を変更するとした内容を発表したのです。
このバルサ来日と神戸との対戦に合わせて発表された天皇杯の日程変更については「天皇杯の日程を変更を承認するのはどうなんだ」「日程はどうにかならなかったのか」「おまけの試合で公式戦飛ばされるのか」など、1カ月を切った中で強行とも言える「親善試合」の為の「公式戦」のスケジュール変更には批判的な声が。
そしてイニエスタ選手の引退試合の可能性を含んでいるという「試合の価値」を踏まえても、ヴィッセル神戸サポーターが多く訪れる本拠地ノエビアスタジアム神戸ではなく、国立競技場で開催されるということも「興行優先」という「金の匂い」も批判的な声を増やしている様子。
天皇杯はイニエスタにとっても…。
奇しくも日程変更された天皇杯は、ヴィッセル神戸にとって初めてタイトルを手にした縁のある大会…。
そのクラブ初のタイトルとなった第99回天皇杯全日本選手権で主将としてピッチに立ったイニエスタ選手にとっても、記憶に残る大会であるとは思うのですが…。
いかにバルサ来日と言えど「親善試合」が「公式戦」よりも優先されてしまうとなると、誰の思惑なのか…、いや誰が儲かる仕組みなのか…、なんて事まで勘ぐりたくなってしまいます。
それにしても「バルサ化」を掲げながら、Jリーグでは中々頂点に届いていなかったヴィッセル神戸…、イニエスタ選手もベンチを温めることが多くなった現在の「脱バルサ化」が進んだ現在、リーグ首位に立っているのも皮肉が聞いているかもしれません。
そういえば「バルサ化」を掲げていたのは誰だったかなぁ…。
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