さすがにそんな胸くそ展開になるとは想像もしたくない。しかし現状出ている伏線を考えるに、なんとなく当たってしまいそうな気もしなくもない。
辛いシーンと幸せなシーンがジェットコースターのように押し寄せてきて、普通に観ているだけでも辛いものがある。
何が「日曜の夜くらいは…」だよ。1週間生きていくの自信が無くなるじゃんか…。
作品自体は面白いのだが…
『日ぐら』の主演は清野菜名で、脇には岸井ゆきのと生見愛瑠。脚本は『ビーチボーイズ』『最後から二番目の恋』(ともにフジテレビ)を手掛けた岡田惠和のオリジナル作品である。
古ぼけた団地、郊外の借家、街中を空しく走るタクシー。時代に取り残され、活気を失い、どことなくもの寂しさが漂うどこにでもある光景に、特筆すべき要素はない。
テレビ朝日『日曜の夜くらいは…』より
ふと普段の生活の中に、こんな哀愁を感じたことはないだろうか?そんな人には刺さるドラマと言っても過言ではない。
初回の世帯平均視聴率5.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。同時刻帯でライバル視されている『だが、情熱はある』(日本テレビ)は第4話で3.6%と落ち込んでいた。
第2話ざっくりあらすじ
楽しかった非日常のラジオリスナー限定のバスツアーで意気投合したものの、連絡先を交換せず帰ってきてしまった3人。それぞれ「つまんねぇ人生…」と思うような日常へ戻ってしまった。
「友達なんか作りたくない…辛くなるから…」と連絡先を交換するのを拒否した岸田サチ(清野菜名、以下サチ)。今までは辛いことがあっても自分を押し殺して耐えていたのだが、バスツアーで一瞬でも仲良くなってしまった経験から「誰かとしゃべりたい」と思っている自分に気づきやるせなさを募らせる。
高校生の時にお弁当を忘れそれを届けようとしてくれた母が階段から転落。そのせいで下半身付随?になってしまい車椅子生活を余儀なくされた。それをサチは自分のせいだと悔やみ、高校を中退しファミレスでバイド漬けの生活を送るようになる。
そのファミレスに参加したバスツアーの世話役兼リスナー代表の市川みね(岡山天音、以下みね)が来店。本当に偶然だったのだが、サチは「ストーカーです?」と訝しがる。その時にみねから「また近いうちにバスツアーが開催される」と知らされた。
祖母と田舎暮らしの樋口若葉(生見愛瑠、以下若葉)も、相変わらずバイト先の二代目バカ社長に虐められていた。
若葉は自分の父親が誰だかわからずにいた。産んだ母親も「父親が誰だか知らない」と祖母には言っていた様子。その母親も蒸発した様子で、部屋に飾っている写真の母親の顔はマジックで黒く塗りつぶされている。
タクシー運転手の野田翔子(岸井ゆきの、以下翔子)は、偶然拾った乗客が兄だと知り世間話をしようとするが、その兄から「俺に妹なんかいない。家じゃいないことになってる。」と衝撃のカミングアウト。「お前になんか大事な命預けられるか!」とタクシーを降りてしまう。
意気消沈する翔子のタクシーにまたも偶然にみねが乗車し、再びバスツアーが開催されることを知る。
若葉と翔子はバスツアーに申し込みバスに乗り込むが、そこにはサチの姿はない。「全員集まったので出発します」と発進したバスだったが急停車。そこにはサチの姿があった………。
それぞれに抱えた闇があらわに…
辛い。ただただ辛い。
それぞれ辛い人生を送っているんだろうなぁ…なんて軽い想像していたのだが、まさかこんなに重たい人生だったとは。辛いのベクトルが重いのよ。
そして、そんなみんなが「つまんねぇ人生…」を乗り越えるためにリフレッシュ方法を持っているのだが、前回のバスツアーでサチが行っている「煮詰まるとコンビニの一番高いアイスクリームを食べる」という行動を真似しているのが印象的だった。
結構簡単にできる行為なのだが満足度は高そうだ。しかしハーゲンダッツに手が伸びないのはスポンサーの…大人の事情だろうか?それとも「高いアイス=ハーゲンダッツ」という感覚が古いのか?
まぁ私の時代錯誤はどうでもいい。問題はドラマである。
前回のバスツアー中に3人は宝くじを3枚買っていた。「当たったら分けよう」と約束をして。
当然のように外れるのだが、サチの宝くじはまさかの1等3,000万円が当たっていた!そして「当たったら分けよう」という約束を守るために、サチはバスを止めてでもツアーに参加。そして「3人で幸せになろう!」と誓い合っていた…。
これを観て「仲良しでいいなぁ~」なんて思えるほど、脳内のお花畑が満開を極めているほど私の人生は明るくない。
「煮詰まった時にはコンビニで高いアイスを買う」という、言ってしまえば悪いが些細な幸せを噛み締めて辛い人生を乗り越えてきた3人である。それが1日にして1人1,000万円もの大金を手にしてしまうなんて…絶対に何かあるでしょ。
もちろん3人で山分けして願い通り3人で幸せになることを願いたいが。「これ…絶対裏切るやん」「友達とお金の天秤物語ってことか?」と疑心暗鬼になってしまうのだ。
想像が現実にならないことを望む
次回予告では、ツアーに参加して今度は連絡先を交換。そしてちゃんと3人で山分けしているシーンが映っていた。
しかし、同時にそれぞれの過去に関係してくるような人物の影もチラチラ見え隠れしており、その人物にかき回されるのだろうか…。
来週も楽しみだが、楽しみと同時に怖さもある。杞憂に終わることを願うばかりだが、果たして…。
各話感想一覧
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『日曜の夜ぐらいは…』第8話。新しい人間関係とはこの形が理想か?しかし…理想にしか過ぎずつまらない…
「つまんねぇ人生…」こんなことを言っていた彼女ら。今はそんな影すら見えないほど光り輝いて見える。そんな彼女らが築き上げた人間関係こそ、これからの時代に必要な姿なのではないだろうか?このドラマは「社会派ドラマ」だった。 -
『日曜の夜ぐらいは…』第5話。カフェ経営への第一歩も不安が拭えずつまらない。「視聴離脱」宣言が多い理由は…
「つまんねぇ人生…」誰しもが抱く日々の鬱屈を一発大逆転できる大金でカフェ経営を目指す3人。しかし…明るい将来に輝けば輝くほど、影をさすのが人生。どうしても金の亡者の汚い大人の影がチラホラ見えるのが気になってしょうがない。 -
『日曜の夜くらいは…』第4話。登場人物に感情移入すればするほどつまらない。と言うより辛い…。
「つまんねぇ人生…」誰しもが抱く日々の鬱屈を一発大逆転できる大金を手に入れた3人だが、各々悪い人間(身内)に振り回される鬱展開。番組後半には将来の展望に光がさし笑いあう彼女たちがいたのだが…どうにも安心できないのが怖い。 -
『日曜の夜くらいは…』第3話。容易に想像がつく展開でつまらない!
「つまんねぇ人生…」誰しもが抱く日々の鬱屈を一発大逆転できる大金を手に入れた3人だが、各々過去のトラウマなどにより有効活用できない。そんな中お金の匂いを嗅ぎつけた醜い人間の魔の手が…。悪い人間の見本市展開に少々辟易する。 -
『日曜の夜くらいは…』第2話。なんか…嫌な予感がする!胸くそ展開を想像すると辛すぎて観ていられない…
「つまんねぇ人生…」誰しもが抱く日々の鬱屈をささいな幸せで乗り越えている。登場人物の背景が徐々に明らかになってきたのだが、バスツアーで購入した宝くじが当選。山分けの約束を果たそうとするのだが…なんか嫌な予感がする。 -
『日曜の夜くらいは…』人生につまらなさを感じている我々に刺さるドラマな予感も、第1話は進展なくてつまらない…
「つまんねぇ人生…」そう呟く声がテレビから聞こえ観ることを即決したドラマだったが、これは安易に観てはいけないドラマだったかもしれない…と気づいた時には時すでに遅しである。傷がえぐられるか癒されるか…最後まで観てみたい!
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