「第2話までに主要キャラ紹介したし…今話は休憩」
制作サイドがそんなことを思ってそうなのんびり展開で、観そびれた方がいてもなんの問題もないので安心して欲しい。
初回25分拡大で第2話15分拡大、第3話は通常通り…と言う理由の裏付けではなかろうな?

普通の刑事物なら面白い
『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS、以下『ラストマン』)は、毎週日曜日21時に放送されている1話完結の完全オリジナルストーリー。
主演は福山雅治と大泉洋のダブル主演。
福山が演じるのは「どんな難事件も必ず最後に解決させることから“ラストマン”と呼ばれていた」という全盲のFBI捜査官・皆実広見(以下、皆実)。
大泉はその皆実のアテンドを命じられた、警察庁人材交流企画室の室長・護道心太朗(以下、心太朗)を演じる。
脚本は『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(2021年、主演:鈴木亮平)や『マイファミリー』(2022年、主演:二宮和也)など、日曜劇場で数々の大ヒットドラマを担当してきた黒岩勉。サスペンスやミステリーを得意とするだけに、今作も予想のつかない目まぐるしい展開のミステリーを期待したい。
視聴率は14.7%→13.1%と下降気味。(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)
第3話ざっくりあらすじ
ある日、お騒がせ俳優(大麻使用で逮捕)の本条海斗(藤本涼、以下本条)遺体が公園で発見される。死因は頭部を殴られたことによるものだった。
第一発見者は人気大物俳優の羽鳥潤(石黒賢、以下羽鳥)。この羽鳥のドラマ『名刑事マイホームズ』は皆実の毎週楽しみに試聴するお気に入りドラマで、羽鳥の元へ事情聴取にいけることを皆実は喜んでいた。
羽鳥の仕事場(稽古場)へ行き事情聴取する皆実と心太朗。皆実が怪しい違和感を感じ取っていたのを心太朗は気づき「情報は共有してください」と伝えると、皆実は「私のバディには必要ないでしょう」と心太朗には自力で解けと試す。
そんなおり、捜査一課の佐久良円花(吉田羊、以下佐久良)率いる佐久良班が羽鳥の自供を得て、身柄を確保したと連絡が来るのだが…皆実と心太朗は他に犯人がいると推察。
『名刑事マイホームズ』の現場へ行き、ホームズの相棒・白河恵巡査役を務める篠塚真菜(山下リオ、以下篠塚)やドラマプロデューサーの風間みどり(3時のヒロイン・福田麻貴、以下風間)らと対峙し真相へと近づく………。
実は目が見えてる説?
トリックに関しても正直特筆することがないくらいスムーズ。ツッコミどころがない。
まぁ強いて言うなら…『テセウスの船』(2020年1月)の霜降り明星・せいや、『マイファミリー』(2022年4月)のサンドウィッチマン・富澤たけしなど、日曜劇場御用達の「犯人=お笑い芸人」の図式には少々見飽きてきた感もある。
おかげで3時のヒロイン・福田麻貴の姿を見た時には「こいつ…犯人か?」と訝しがったら案の定…である。あ、ネタバレすまぬ。
しかし「芸人」という肩書きが奏功するのか、比較的演技が上手いように思える。いや…脚本が良いのだろうか、せいやも富澤も最後の方まで犯人だとは思えなかった。それだけに3度目となる今回の福田も下手な役者より演技は上手いように思えたのだが…若干割りを食ってしまったかもしれない。
脚本面で言えば、ネットを中心に「皆実さん…実は目が見えてるんじゃないの?」といった疑惑がある。
その疑惑の原因は、皆実が『名刑事マイホームズ』中でホームズの相棒・白河恵巡査がとる敬礼ポーズを完全に理解していた点だろう。
皆実はドラマなどのテレビを見る際に「解説放送」を利用しない。「解説放送」とは…
視覚に障害のある方々にテレビ番組をより楽しんでいただくために、映像に関する説明(出演者の表情、情景描写など)を、副音声によるナレーションで伝える放送サービスです。
一般社団法人 日本民間放送連盟 より
しかし、私としては「実は目が見えている」説は否定したい。
解説放送を利用しない点を心太朗が聞いたときに「余白がなくなるんです」と説明していた。音声から想像して状況を把握する皆実ならではなのだろうか?
私もテレビや映画を観ている際に、あまりにも説明が多いと嫌気がさしてしまうクチである。美術館に行っても「これどう言う意味?」などと聞かれても説明する気も起こらない。正直その辺は自分で感じたものが全てだと思う。
閑話休題。
10歳の時に視覚を失ったことで、嗅覚、聴覚の能力が向上。その力で周辺や人物の状況を分析・判断し、アイカメラのAI画像認識やスマホからの音声情報のアシストを駆使して捜査することで、FBIの中で最後の切り札を意味する「ラストマン」と称されるほどの結果を残している皆実。
そんな皆実だからこそ独特な白河巡査の敬礼も分かったのだろう。
でもまぁ、しれっと他の人に聞いたか、AIカメラを通して認識した…このあたりが現実だとは思うけどね。
次週は皆実の過去がわかる?
そんな第3話だったので、正直見逃してもなんの影響もない。が、次回予告に映る映像は「実に興味深い」ものだった。
それは技術支援捜査官として皆実のアシストをしている吾妻ゆうき(今田美桜、以下吾妻)が誰かに刺されていたというシーンだ。
吾妻が過去のある事件によりずっと心に傷を抱え続けていると言うことも明らかにされていたし、過去に皆実と接点があり、皆実に憧れていることもわかっている。過去の事件が皆実との接点ではないか…と私は睨んでいるのだが、果たしてどうだろうか?
来週「は」楽しみである!
各話感想一覧
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『ラストマン』最終話。意外な結果&最高の役者発見で大満足なだけに…続編情報がなくつまらない!
『ラストマン』最終話。脚本家・黒岩勉恐るべし!これほど最高なドラマは久しぶりに見た気がする。それに…以前の京本大我もそうだったが、このドラマで新たな魅力に気がついたもう1人の役者…津田健次郎も最高だった!続編はいつ? -
『ラストマン』第9話。41年前の事件の全貌が見えてきた!しかし…単独行動が予定調和すぎてつまらない
『ラストマン』第9話。今話はかなり意表をつく展開が多く楽しめた。『マイファミリー』でハラハラドキドキさせられた身としては、やっと脚本家・黒岩勉の本領発揮といったところか?残す最終回で伏線回収できるのかが心配ではある。 -
『ラストマン』第8話。事件はつまらないが必殺仕事人のDNAは確実に受け継がれている?通常の事件も意味はあるのか…
『ラストマン』第7話。我々世代で「京本」といえば「政樹」なのだが、これを機に「大我」になりそうだ。そんな気配漂う京本大我の熱演に感動した!とはいえ、本筋の41年前の事件が停滞していてドラマ自体はつまらないものだった。 -
『ラストマン』第5話。なんか事件があっさりでつまらない。ようやく皆実の魂胆が明らかに…
『ラストマン』第5話。今回はインフルエンサーの「承認欲求」がテーマ。だがそんなテーマなんかどうでも良いほど事件があっさり解決してしまい、サスペンスものとしては本題が疎かすぎてつまらない。まぁそうせざるを得ない理由はわかる。 -
『ラストマン』第4話。リアリティの無さがつまらない。痴漢はする方もされる方も…冤罪被る方も不幸になるだけ!
『ラストマン』第4話。今回は「痴漢」をテーマに進んだのだが…作中にリアリティが無い場面が多く、どうにも興醒め感が否めなかった。それに、大泉洋の使い方に対しても違和感がある。彼に気持ちよくモノマネさせているようでは…生きないぞ。 -
『ラストマン』第3話。特筆することがなくてつまらない!ただの普通の刑事物ドラマすぎる…
『ラストマン』第3話。今回は…見逃したとてなんの問題もないくらい進展のない回。巷では皆実が「実は目が見えている?」と疑惑を持たれているのだが、それに関して私としては実体験を通してキッパリと否定したい! -
『ラストマン』は内容が全く入ってこない!それはひとえに大泉洋のせいである
我々にとって『ラストマン』の主役は大泉洋である。まぁそのおかげで内容が入ってこなかったんですけどね(笑)2回観たところ内容にも大満足!今期ドラマで1,2を争う期待値だったが…これは今期の「覇権」待ったなしか?
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