『ペンディングトレイン』第2話。やっぱり主役は誰?状態が続いてつまらない。極限に置かれた人間の醜さよ…

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グリーンカップを使って水をすくう人
水は濾過や煮沸してから飲もうね…

1話目に引き続き「本当に赤楚衛二が主役じゃないの?」と疑ってしまうほど、赤楚推しな第2話だった。山田裕貴の弟も出てきたし…これからかな?

それにしても極限状態に置かれた時にこそ「人間の醜さ」が如実に現れますね。特に大人の醜さには観ていてイライラするほど。大人に感情移入してしまうような年齢になった私ですらそう思うのだから、Z世代などには耐えられないのではなかろうか。

あらすじを振り返りつつ、醜い大人にならないためにどうしたら良いか考えてみたい。

目次

人間の業というものが卑しく顔をのぞかせる…

『ペンディングトレイン-8時23分、明日君と』(TBS、以下『ペントレ』)に原作はなく、脚本家・金子ありささんのオリジナルストーリー。

公式サイトには「予測不能のヒューマンエンターテインメント」とある。ということはネタバレなしに楽しめるということは…考察に熱がこもるというものだ!

初回の世帯平均視聴率は7.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。前期同枠で放送された井上真央主演『100万回言えばよかった』の7.4%をわずかに上回った格好である。

第2話ざっくりあらすじ

「この世界が永遠に続くと思っていた私たちは、毎日に飽きて苛立って…けれどそんな日常は一瞬で消えると知って途方に暮れた私に勇気をくれたのは………」

出勤か通学か…みな一様にスマートフォンと睨めっこする電車の車内。すると突如、緊急地震速報のアラームが鳴り響き電車は急加速。スマートフォンの電波は圏外。トンネルへ入った瞬間、電車は激しくゆれ…気がついたら電車の機構はかろうじて残っているものの、緑がうっそうと茂る場所だった。

周囲を観測すると、どうやらココは30年後の世界へ飛ばされてしまったようだ。

生きるためには「水」が必要であり、乗客の中にも脱水で体調を崩すものも現れた。自販機に充填しようとしていたスタッフも一緒に飛ばされており商品もあるはずなのだが…何者かに盗まれたのか忽然と無くなっていた。

猜疑心に溢れた乗客は犯人探しを開始。その後しばらくして総合警備会社に勤めつ田中弥一(杉本哲太、以下田中)が隠したことがわかり、スタイリスト・萱島直哉(山田裕貴、以下萱島)が「こんな奴と一緒にいられない」「疑わなければ生きられない」と田中を追い出そうとする。

しかし消防隊員・白浜優斗(赤楚衛二、以下白浜)は「こんな時こそ信頼が必要。そうじゃないと助からない」と諭し、乗客同士で多数決をとると追い出すことは棄却されたのだ。

水を探しに歩まわり崖をのぼり、白浜が目にしたものは…遠く見下ろす先に海あるいは湖があり、その中から富士山の頂上が少しだけ顔を覗かせていた。

一方の現代では捜査本部が立ち、消えた車両と乗客を探しているのだが…消えた車両は皆が乗っている5号車のほかにもう1両消えていることが判明。

ほかにも生存者はいるのか?極限状態に晒された人間は正気を保っていられるのか?

大人の醜さ大爆発

私が考える第2話の肝は…何度も書いたが「人間の醜さ」である。それも大人の醜さだ。

主役の萱島演じる山田裕貴を初め、赤楚衛二や上白石萌歌、藤原丈一郎(なにわ男子)など今をときめく(死語か?)俳優が名を連ねているが、通勤通学時間の電車ということもあり大人も乗車していた。

その大人が実に醜い。先にも書いたが総合警備会社に勤めつ田中は、自分だけ助かれば良いと水を隠し、それがバレたかと思えば「これは俺のものだ」「欲しければ物々交換だ」と言い始める。しかも「金でもいいぞ」などと言い出す始末。

生きるか死ぬかの極限におかれている状況で「金」を求める浅ましさたるや、観ていてガッカリである。

作中の田中は家族からも会社からも疎外感を感じていた。そこでただ一人「水」という商品価値が圧倒的に高いものを占有。市場経済の論理に沿う形でマウンティングを取りにいったのもまた腹立たしい。

しかし…彼にも理由があってのことなのかもしれない。とは考えるようにはしておこう。確かに歯が痛いときにこんな事態に巻き込まれたら、輪を乱すような行動を取ってしまうかもしれないな(汗)

サバイバル知識を誰か知らんのか?

それからもう一つ思ったことがある。それが見出しにもあるとおり「サバイバル知識」を誰か知らないのだろうか?ということである。

消防隊員の白浜は多少の知識を持ち、率先して動くことができている。他の人はどうだろうか?何もできずうずくまっている描写の多いこと。

さらには携帯の充電がなくなる間際にビデオメッセージを残し「いつか発見された時に…」なんて希望を見出す。「水」が無くなって「このままじゃ3日で死んじゃう…」などと絶望する。

私はこういうシチュエーションになったらどう行動するか…などと妄想するのが好きである。そのために知識だけは覚えておこうと、本を読んだり検索したりすることもままある。

オススメのサバイバル読本は、ゴルゴ13の作者・さいとうたかお氏が書いた『サバイバル』である。お暇な時にでも手に取ってほしい(笑)

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作中皆がいる場所には苔がたくさん生えているので、近場に水があることが想像できるし…なんなら太陽も出ていたしちょっと工夫すれば、蒸発する水分を貯めることができるのではないだろうか?

それに電池がなくなるのも容易に想像がつくので、電波がなければすぐ電源は切るだろうし…充電できる方法を探すかもしれない。例えばフルーツがあったが、そこに壊しても良い電子機器の中から銅と亜鉛版をつなげば電力が発生する。(まぁ充電できるほどの電力は厳しいだろうけどね)

白浜や萱島のように動き回って解決しようとする人がいるのなら、その場で過ごしやすくできるように知恵を絞るのもアリだろう。私なんぞは現代に戻っても良いこともないので、あの場でいかに快適に過ごすかに注力するかもしれない(笑)

最後の引き込みがえぐい

キャラクターの動きに多少つまらなさはあるが、人間の醜さや機微が窺い知れるのは大いに楽しいめるところ。そういえばこのドラマはヒューマンドラマだったね。まぁ少しずつ乗客も現状を受け入れ始めているところなので、これからどう動くのかが楽しみである。

そして、一緒に消えたもう1両にも同じくらいの乗客が乗っていたことも判明しているので、そのうち出会うのだろうか…というより、第2話のラストで得体の知れない人物が田中の元へ歩み寄っていたが、それが他の車両の人物なのだろうか?

こうなると…巷では楳図かずお氏の『漂流教室』みたいだという声が多いが、私的には田村由美氏の『7SEEDS』のような匂いがする。

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