『らんまん』第2週視聴で気がついた、テレ朝『博士ちゃん』の見習うべき「異質性」とは…

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前回の大谷記事を書いているときにも若干感じたのですが、幼少期の環境ってものが成長してからも物を言うような気がしてなりません。

NHK・朝の連続ドラマ『らんまん』を視聴していたら、時代背景という一言じゃ片付かない『教育』への鬱憤がニョキニョキだったのでシェアしたい。

今回感じたものは全て私の経験上、私が被ったことを前提として進める。なので子供に対する教育方針がうんたら…なんて大言を吐くつもりは毛頭ないことは、まず大前提理解していただきたいところである。

まぁ強いていえば「こうして欲しかったなぁ…」くらいだ(笑)

目次

平行線を辿るしかないのか…

4月3日からスタートしたNHK・朝の連続ドラマ『らんまん』ですが、第1週は微妙なスタートでしたね。

初回放送の視聴率は16.1%と、前作『舞い上がれ!』16.3%に負け…と言うよりも、2011年後期『カーネーション』16.1%まで遡らないと勝てません。4/10~14に放映された『らんまん』第2週も、初日は14.7%と現状最低視聴率なっています。

もちろん「コア視聴率がね…」と某芸人さんが言う通り時代が変わったこともありますが、おおむね「苦戦」と言っても過言ではないでしょう。

激動の転換期

朝ドラあるあるでは、幼少期を経て青年期以降と二段構造(子役+主演)になっていることが多いのですが、今作では幼少期(森優理斗)・小児期(小林優仁)…そして青年期以降(神木隆之介)と三段構造となっていましたね(驚)

第2週は小児期(小林優仁)。時代も明治4年になり万太郎は武家の通う学問所「名教館」に通うこととなったが、やはり勉強よりも植物を愛でる方が好きだったし、同窓生からいじめられるなど…「行きたくない」と思うようになっていました。

しかし池田蘭光(寺脇康文)に出会い植物にも名前があることを教えられ、『本草綱目』という植物を記録した本に刺激を受ける万太郎。みるみる植物への欲望をみなぎらせ、番頭さんの2ヶ月分の給料ともいう量の書物を買い漁り、本を読むために文字が読めるようになりたいと勉学にも身が入るようになっていたのだが…。

あまりに植物に傾倒する万太郎を見た祖母・タキは、実家の酒造本家の跡取り息子として「商いの勉強をさせる」と学校を辞めさせることを直訴。幸か不幸か…タキの要望の前に学校自体が廃校となるとのこと。

池田蘭光は万太郎ともうひとりの生徒をつれて、一泊で自然に触れる野外授業的なことをします。そこでキラキラと輝く『キンセイラン』を見つけ「ぞくっときたき!なんてきれいなんだ。先生の行ったとおりだ。文字では心が震えなかった!」と感動を覚えていた。

ざっくりとした第2週のあらすじになるが、とても明確な転換期であったと思う。特に「文字の知識を越えて本物を初めてみたとき、自分のものにできる。」という池田蘭光の言葉には、私も「子供の時にこんなこと言ってくれる先生に出会いたかった…」と思うには十分だった。

第2週のタイトル『キンセイラン』。花言葉は「誇り高き心」と万太郎の志の高さを象徴したチョイスとなっている。現在では絶滅危惧Ⅱ類とレッドリスト入りされているが…この辺りにも何か意味があるのだろうか??

学ぶということ…

番頭さんの2ヶ月分の給料ともいう量の書物を買ったり、「文字が読めるようになりたい」と授業中の先生に直談判するあたり、万太郎の植物に対する執着心がより一層強調された第2週。特に野外授業で花を見つけた時の目の輝きには希望に満ち溢れていたように見えた。役者さんすごいね(笑)

だけど…やっぱり祖母・タキは「酒造本家の跡取り息子としての自覚が足りない」と、万太郎の軌道修正を試みてました。やっぱり親の願望と子の自主性には対立構造が生まれやすいのだろうか。

と考えていたら、土曜日の夜6時56分から放送されているテレビ朝日『博士ちゃん』の異常さを改めて実感した次第。みなさんご存知です『博士ちゃん』。

番組ホームページには「異常なまでの好奇心によって、大人顔負けの知識を身につけた子供の『博士ちゃん』」が、番組MCのサンドウィッチマンや芦田愛菜に授業をするという番組なのですが…万太郎のように一つのことに熱中して、気がつけば噂通り「大人顔負けの知識」を得た『博士ちゃん』で大変面白いんですよ。

それも内容がとってもマニアックなものばかり。例えば恐竜や野菜、昭和家電に信号機…など、「どうしてソレに興味持ったの?」というようなテーマも多いんです。これが凄いと思いませんか?ともすれば、「将来役立たないでしょ」「学校の勉強しっかりしなさい」と万太郎の祖母・タキのように軌道修正してしまうことも多いでしょう。何を隠そう私がそうだった(泣)

まぁ正直言ってその気持ちはよくわかる。自分の子供には将来過不足なく…というより良い生活をしてほしいと願うのが親心なのかもしれない。時代が変わってもまだまだ学力社会ということもあり、学校の授業に直結しないような勉強には良い顔をしないのではないだろうか。

だが『博士ちゃん』に出てくる親は、そのような軌道修正はしない親が多い。いや、軌道修正しようと試みたが諦めた…という可能性も否めないが(笑)

軌道修正しないどころか、実地勉強させるために子供と一緒に日本全国回ったり、色々な体験をさせることに積極的な様子が窺い知れるのだ。このような行動にはお金も時間もかかることは容易に想像つくが、そんなことを微塵も感じさせない徹底ぶりである。

その結果エジプト博士ちゃんはエジプト考古学の権威ザヒ・ハワス博士と会うし、人体・生物進化博士ちゃんは国立科学博物館に訪れた際、学芸員から「卒論で通用するでしょ」的な言葉をかけられるほどの知識量だった。

その国立科学博物館に行った際に興味深い言葉があった。博物館の先生が博士ちゃんに質問をした際、うっかり番組スタッフが答えてしまったのだが…「オトナの固定観念で口出しするのはあまりよくないですね。」と一喝。

この言葉は質問を邪魔したスタッフへの言葉だったが、親にも刺さるのではないだろうか?

多様性の世の中だからこそ

「好きこそものの上手なれ」なんて言葉があるが、まさしくソレを体現している番組『博士ちゃん』。親の抱く将来像へレールを敷き、外れることを許さない『らんまん』。

もちろん時代背景が違うとはいえ、その一言で片付けられるような問題ではないだろう。

やりたいことがあって行きたい高校があったのにも関わらず、周りからいろいろ言われ諦めざるを得なかったことを、いまだに根に持っている私のような存在がこれ以上増えないことを願いつつ、この記事の締めとさせていただく。

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関本貴仁
運営責任者
20代を広告代理店で過ごし、紙・ウェブ媒体で企画、編集を担当。
現在は運営責任者として『つまおもラボラトリー』の全記事に関する責任監修を務める。
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