木村拓哉は風間公親で、風間公親は木村拓哉でしたね(笑)それほどバッチリはまったキャスティングだったと思いますが…やはりネットをはじめ「つまらない」という声が多く聞こえた月9『風間公親―教場0―』(フジテレビ)の第一話。
とはいえ最近のドラマには「つまらない」という声は大体つきまとうものですが、その理由の一つが「脚本」にあるのはそろそろ認識すべきでは?と思うのは私だけだろうか。
そんなバカな?が目立つね
私的には今期ドラマの中で1,2を争う期待値だった『風間公親―教場0―』。
そんな『風間公親』だったのだが、なんだか当日は忙しくて眠くて…前番組『ネプリーグ』から正座待機してたものの、番組後半から意識が朦朧。いつしか正座も崩れ横になり…いざ『風間公親』が始まってもうつらうつら視聴。結局TVerで観なおす羽目になりました(笑)
ほんとネット様様である!
キャスティングはバッチリ
『ネプリーグ』に触れたからには、この人のことを取り上げざるを得ませんな。
番組冒頭サプライズ出演した明石家さんま。今までの『教場』シリーズにも出演してたので今回も…と思ったら、まさかの冒頭に出てくるとはね(笑)が、そんなさんまも霞む登場人物こそ「三苫の1mm」で一世を風靡した三苫薫選手の兄・結木滉星でしょう。
『ネプリーグ』中にあっさり暴露するもんだから、最初は意味がわからなかったです。『風間公親』の良いカンフル剤になったのではないでしょうか。
さて。木村のドラマが放映されるたび、決まり文句のように「何を演じさせても木村拓哉だ」という言葉が聞こえ、今作もさも当然かのように書き込まれていたが…こと『風間公親』に関しては「これで良いのです」と声を大にして伝えたい!
「何を演じさせても木村拓哉だ」と書き込んだあなた!的外れもいいところだぞ。
その理由は、以前私が「これからのリーダー像とは…」という記事の中で「木村拓哉は背中で引っ張る男=古い人間」と書いた。今回の『風間公親』はまさしくそんな人物像だからと言っても差し支えない。
番組の名前にもなっている『風間公親』を演じる木村拓哉。今作は風間が教官として警察学校に赴任する以前、新人刑事の教育に“刑事指導官”として当たっていた時代を描いているのですが…このキャスティングはバッチリハマってましたね。
新人刑事の教育という“刑事指導官”の任についているにも関わらず、基本的にアドバイスはせず…というより「自分で考えろ」が決まり文句となっているくらいだ。まぁチョコチョコとヒントは示しており、それに新人が気づくか気づかないか…それが刑事として必要な能力だ!という教育方針ということなのだろう。
ネット上では「徹底した自分で考えろ指導に私も胃が痛くなる」という意見もあったが、まさしく「背中で引っ張る古い人間」タイプの風間公親=木村拓哉で、木村拓哉=風間公親だった。

思わず笑っちゃう脚本
「何を演じさせても木村拓哉だ」という書き込みには明確に反論させていただいたが…「つまらない」という書き込みには理解できるところ。
あ、まぁ…一部反論するとすれば「つまらない」と思うのは、脚本の一部にアラが目立つのであって、大筋の流れでは大変楽しいドラマでありましたよ。
まだ番組をご覧になられていない方は、多少のネタバレを含むので以下を読み飛ばしてもらっても構いません。
さて、私的に「そりゃないでしょ(笑)」と思ったポイントは2つ。
1つ目は、最初の事件(タクシー内での殺人事件)である。この被害者は一緒に乗り込んだ女性に殺されるかもしれないと危惧し、タクシー運転手に道を指示して「走行ルートで犯人の名前を地図上に残す…」なんて壮大なダイイングメッセージを残した。
このダイイングメッセージが犯人特定に一役買っており、ここに新人刑事が気づけるか否かを風間は見極める…というストーリーだったのだが、観ていた私は思わず「ちょ、待てよ!」と往年の名台詞を発してしまったよ(笑)
だってさぁ…そんな壮大なダイイングメッセージを残せるほど周到な被害者だったのに、自分が持っていたナイフであっさり殺されちゃいます??「相手が女性だから油断したのでは?」なんて擁護もしたくなるが、そんな人間ならダイイングメッセージなんか残さないでしょ。
2つ目は、2番目の事件(ひき逃げ犯に復讐を遂げる事件)である。これがまた不可解。
ここでのキーポイントは「子供の火薬アレルギー」。発砲時に残る火薬(いわゆる硝煙反応とか?)で、ひき逃げされた母親の子供がゼーゼーと喘息のような症状が出てしまう。それを利用して父親が犯人だ…ってなるストーリーだったのだが、これまた「ちょ、待てよ!」である。
確かに射撃訓練や弾制作のときなど、火薬を扱ったあとに子供に近づくとゼーゼーとしていたのだが、本当に火薬アレルギーによる反応だったのか?に対する裏付けが乏しい感が否めない。特に工場に連れて行きゼーゼーしはじめたから「お前がここで弾薬作ったんだろ!」「はい!すみません」「逮捕~」の流れには笑いが出た。
さらに子供の「お父さんが犯人」と描いた絵のメッセージ。「なんでお前が知ってるんや?」と疑問を抱いたのは言うまでもない。だって…「自分が火薬アレルギーと知ってて、ある日お父さんに近づいたらゼーゼーした」「だからお父さんが犯人っぽい」って?んなバカな(笑)
この違和感に気がついたのは私だけではないようで、ネット上でも「工場で火薬を扱った証拠になるだけで拳銃を製作した証拠にはならないだろ」と、ごもっともな意見を見て私も安心した次第である。
そういえばガッキーは?
「脚本はなかなかのコメディ」「謎解きの決め手がちょっとショボい。」と散々なコメントが多く見られた『風間公親―教場0―』の第一話。
しかし私は原作を読んだことがないのでアレだが、このトリックは原作にもあるようだ。そうなると脚本というより原作が…になるが、そこを面白く回収するのが脚本家の力であるとも思うので、総じて脚本がアレという結論になる。
とは言え、アレルギー反応の子供を実験に使ったシーンでは「流石にこれはだめでしょ」と思ったが、その後しっかり風間がその行為を叱責していて少し安心した。少しはフォローする心持ちは製作側にもあるようで、今後の視聴にも安心感を抱けるだろう。
それに新垣結衣や北村匠海など、まだその影すら見えないキャストが大勢いる。これからどんな役回りで登場するのかも楽しみである。そして「また変なトリックが見られるかな?」など、以前の『大病院占拠』(日本テレビ)のような楽しみ方ができるかもしれない(笑)
今後も視聴を続けようと思う。

各話感想一覧
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