日本全体で野球というコンテンツに盛り上がった直後に…
非常に残念としか言えない出来事が起こった。いや残念というか怒りすら感じている人も多いだろう。
3日、横浜DeNAベイスターズのエドウィン・エスコバー投手が自身のツイッターを更新、匿名の人物による誹謗中傷のメッセージを公開した。
エスコバー投手は2日の阪神戦に5番手で8回から登板、2点ビハインドの状況だったが、阪神・原口文仁選手にツーランホームランを浴び2失点と精彩を欠く結果に。
この試合後エスコバー投手宛てに、家族への脅迫と捉えられる内容に加え人種差別的なメッセージを書き込んだ人物がいるとしてエスコバー投手は当然憤慨、前述のツイッターで怒りを露わにした。
エスコバー投手が「私ほど仕事とチームに献身的な人はいません」「すべてのファンに喜びをもたらすために懸命に取り組んでいる」としている通り、昨シーズンは70試合に登板するなど、DeNA中継ぎ陣の屋台骨とも言える存在。
そんなエスコバー投手に対し、心無い言葉を浴びせること自体ナンセンスであるし、誹謗中傷それも家族を巻き込んだ内容など決して許されるものではないだろう。
NPBの面子丸つぶれ開幕前の宣言響かず…
この事態に現時点でDeNA側からは「SNS投稿へのお願い」と題し「皆さまが気持ちよくSNSをご利用いただけるよう、誹謗中傷等の心ない行為はお控えください」「侮辱や脅迫等の違法な投稿に対しては、法的措置をとる場合がございます」と発信するに留まっているが、面子丸つぶれなのはNPB(日本野球機構)。
今シーズン開幕前の29日に「プロ野球ファンのみなさまへ」とした声明の中で、昨シーズンはSNSで選手に対する誹謗中傷、侮辱や脅迫等の心ない行為が相次いだと指摘。
プロ野球をさらに魅力あるものに発展させていきたいとする上で、「選手、選手の家族、監督、コーチ、球団スタッフ、審判員を含む関係者の尊厳を傷つけ、プロ野球の魅力を損なう悪質な言動を決して看過することはできません」と宣言しました。
「誹謗中傷等に対しては、発信者情報開示請求等の法的措置を講じ、専門家や警察などの関係機関と連携するなどして、これまで以上に断固とした対応をとる」とした矢先にエスコバー投手に対する誹謗中傷が公になった格好だ。
ここまでの宣言をしていても起こってしまった選手への誹謗中傷…、今回エスコバー投手が声を挙げたからこそ公になりましたが、他の選手に対しても同様の事が起きていないとは言い切れないはず。
WBCで盛り上がった「野球熱」…、その熱も一気に冷めてしまうような今回の誹謗中傷問題…。
前述のNPBの声明の中で「ファンのみなさまからのご声援は、日本のプロ野球を魅力あるものとし、さらに発展させていくために、なくてはならないもの」とした以上、魅力ある日本プロ野球の維持・発展の為にも厳正に対処してもらいたい。
余談ではあるが、球場で聞こえてくる野次も目に余ることがあるのも事実…SNSだけではなく、子ども達が安心して楽しめるコンテンツであり続ける為にも、NPBの本気の対応に注目したい。
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