話題のペッパーミルパフォーマンスは高校野球にも
現在開催中の2023 WORLD BASEBALL CLASSIC(以下、WBC)。
その中で、侍ジャパンの面々がヒットで出塁した際に塁上で行うペッパーミルでコショウを引くパフォーマンスは日本中に浸透していますね。
ラーズ・ヌートバー選手が所属するカージナルスで行うこのパフォーマンスですが、「粘り強くいこう」とした意味合いを持つとされ、ヌートバー選手の侍ジャパンでの活躍と共に大流行。ペッパーミルが入手困難になるなどと話題になりました。
日本中で注目を浴びるこのパフォーマンスですが、18日に開幕した第95回選抜高校野球大会の第1試合「山梨学院 対 東北」戦で、出塁した東北の選手が同パフォーマンスを塁審に注意されたとして別の意味で話題に。
3-1で山梨学院に軍配が上がったこの試合、東北は初回に先頭打者が相手のエラーで出塁した際に同パフォーマンスを披露したが、このイニング終了後に一塁塁審からパフォーマンスに関して注意を受けたのです。
試合後、東北の佐藤洋監督は「なぜダメな理由を聞きたい」とし、子どもたちが自由に野球を楽しむことに対し、高野連側に問題提起を行いました。
これに対し高野連も同日コメントを発表、「選手の気持ちは理解できますが、プレーで楽しんでほしい」と連盟の考えを発表する事態に。
エラーによる出塁でのパフォーマンスは挑発行為?
元々過度なガッツポーズなどのジェスチャーや、相手チームを刺激するようなパフォーマンスに注意喚起するなど、「フェアプレー精神」を理念にする学生野球です。
その意味で言えばパフォーマンスへの注意は当然と言えば当然ですが、今回のペッパーミルパフォーマンスが行われたのは山梨学院のエラーによる出塁時…、相手チームに敬意を欠く行為として見られた事も注意に至った要因の一つかもしれません。
そうなってくると、気になるのは仮にヒットで出塁し味方チームを勢いづける意味合いで行われたペッパーミルパフォーマンスであれば容認されていたのか。という点。
勿論、高野連が前述のコメント発表に際して、「不要なパフォーマンスやジェスチャーは、従来より慎むようお願いしてきました」としている通り、これ以降どのような状況であれ「ペッパーミルパフォーマンスは禁止」という認識で間違いないでしょう。
塁審からの注意が一言一句明らかになっている訳ではないですが、「パフォーマンスはダメ」と表現を制限する注意ではなく、まずは「相手チームに敬意欠くパフォーマンスはダメ」と学生教育の一環として説明がなされたかも重要かもしれません。
プロ野球は興行だからOKで、高校野球は教育の一環だからNG…そんな杓子定規な理由で高校野球がつまらなくならない為にも、プロも学生も「相手チームに敬意をもつ」という事を大前提を、最大限に自由な表現をしてもらいたいですね。
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