シンガーソングライター・KAN『メッケル憩室癌』公表!「KAN=愛は勝つ」の図式に一言物申す

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富士山が見えるベンチに座る老夫婦
何の変哲もない日常へ

シンガーソングライターのKAN(60歳)が『メッケル憩室癌』が発見されたことを、自身のブログで公表。アラフォー世代には衝撃のニュースという他にない。

公表した『メッケル憩室癌』を調べて病気の難しさを知ると同時に、彼の代表曲が固定化されていることにも一抹の寂しさを感じた…。

目次

サラッと洒落にしながら演奏する日

「突然ですが、どうにも洒落にならない御報告です。」

という冒頭で始まるKANのブログ。さまざまな検査を経て『メッケル憩室癌』とわかり、ライブの中止と治療に専念する旨の報告がされている。実にKANらしい簡潔な文で努めて冷静に書かれているように思えるが、内心いかほどだったろうと想像すると胸が苦しい。

素人ながらに『メッケル憩室癌』というガンを調べてみた。生まれてくるときに腸と母体の卵黄嚢とを結んでいた卵黄腸管が、退化せず残ってしまうことに由来する消化管先天異常とのこと。発生率は成人剖検例の約2%と実に稀なガンらしい。

それが原因で、私が読んだ症例報告の中に「症例の少なさ」「困難」といった文言が何度も出てきた。「どうにも洒落にならない御報告です。」この一文の裏に込められた焦りや悔しさ、そして覚悟を慮ると胸が痛い。

ブログの締めに「この件をサラッと洒落にしながら演奏する日を常にイメージします。」と書かれた言葉を信じ、一ファンとしてそれが現実のものになることを願ってやみません。

KAN=愛は勝つ?

と同時に、ネット上でこの件を取り上げる際に「愛は勝つでおなじみ…」のように書かれていることに、半ば納得せざるを得ないとはいえ「それだけではなかろうに」という老婆心が湧き出た。

もちろん「KAN=愛は勝つ」を否定するつもりは全くない。「愛は勝つ」はKANのシングル曲売上枚数TOPで201万枚を記録し、2位に圧倒的な大差をつけている。

それだけではない。日本国内のシングル売上枚数でも、数多の曲の中で23位を記録しており、名実ともに国民曲と言っても過言ではないだろう。

だが…私にとってKANの代表曲は「愛は勝つ」ではないのだ。いや、世界中のラブソングの中でトップだと思っている曲がある。それは「何の変哲もない Love Song」という曲だ!

聴いたことはあるだろうか?聴いたことがない方も多いかもしれない。それもそのはずシングルカットはおろか、通常のアルバム収録もされていない曲だ。ライブ音源のアルバムと、オフィシャルサイト開設記念限定盤にしか収録されていない。

この曲の何が良いって、タイトル通り「何の変哲もない」日常こそ愛おしいものとなるということを、これまた「何の変哲もない」ストレートな言葉で綴られていることが何よりも最高なのだ!KANの真骨頂と言っても良い。

燃えるような…綺麗に飾られた…憧れる恋愛模様には色々あるだろうが、「何の変哲もない」日常こそ素晴らしいと願う方に刺さること間違いないだろう。

いろいろある現代だからこそ…

日本国内・海外問わず息つまる事件や出来事が多い昨今。今回のKANの『メッケル憩室癌』公表も、本人はもちろんファンの皆さんにとっても「嘘であってほしい…」と願っていることと思う。

「何の変哲もない」日常というものを、これほど愛おしいと思うのは私だけではないからこそ、今回このような記事を書かせていただいた。

なんとか音源や映像を紹介したい…と思っていたが、なにぶん上記の通り入手は難しい。が、「ap band fes’06」というイベントで、Mr.Children・桜井和寿を中心としたバンドのBank Bandが歌う映像があったので最後に紹介させていただく。

関本貴仁
運営責任者
20代を広告代理店で過ごし、紙・ウェブ媒体で企画、編集を担当。
現在は運営責任者として『つまおもラボラトリー』の全記事に関する責任監修を務める。
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